ほどよい
“良好な”人間関係?
私は、研修講演のなかで、
心身の健康と、人間関係、コミュニケーションについて、
お伝えすることが多いです。
人間関係と言えば、“良好な”人間関係の構築を…と
表現することが一般的かと思い、ホームページなどには
「良好な人間関係」と記していました。
けれどある時、
「本当に自分は皆様に、“良好な”人間関係 を
築いていただきたいと思っているのだろうか?」と
自問自答しはじめました。
なぜなら、前回のブログの「60点と120%」の話のように、
どうしても苦手な人に対して、
良好な、点数で例えると、100点の人間関係を目指していくと、
苦しくなってきてしまう可能性があるからです。
勤務していた保健室では、
人間関係で100点を目指して、
苦しくなったり辛くなったりしている子どもたち、
おとなの人たちと接してきました。
それなのに、一般的に使う文言とはいえ、
80%~100%のイメージがある、“良好な”を使ってよいのだろうか?と。
ほどよい
そこで、60点くらいのイメージの“ほどよい”が浮かびました。
“ほどよい”が、点数で表すと60点かどうかは
人によって違うかもしれませんが、
少なくとも100点のイメージではないのでは?と考えています。
心身の健康のためにも
「100点の良好な関係にならなければ!」と
自分を追い詰めて、苦しくなって、
できない自分を責めたり相手を責めたり…の状態は、
心身の健康も保ちにくくなってしまうでしょう。
良好を目指せる状況や関係なら良いのですが、そうでない場合。
“自分にとって苦手な人”との関係は、
60点くらいの、“ほどよい人間関係” を
研修講演のなかで、ご提案しています。