クロストゥの ほどよい blog

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モチベーションが上がる【言葉のかけ方】は?


かける言葉には気を遣う

後輩や部下、子ども、身近な人に対して、
または
医療福祉の現場のなかで患者さんや利用者さんに
言葉をかけるとき、
「気落ちせず、モチベーションが上がるように」
そして何よりも
「傷つけないように…」と、気を遣っている方もおられることと思います。

私も、言葉のかけ方は難しいと思う時があります。

 

ある日の教室にて

私が以前、学校に勤めていた時に
とても勉強になったお話をひとつご紹介します。


ある日、先輩の先生が
子どもたちに向けて問題を出しました。

ここでは例として、
「こどもの日に昔から食べていた物は?」
という問題とします。

子どもは手を挙げて答えます。

「魚!」

先生の返事は
「あー!惜しい!惜しいよ!」

その時、
私は(え?全然、惜しくないよ?!)と思いました。

答えた子どもは…というと、
残念そうに首をかしげながらも、
はにかんだ笑顔です。

他の子どもたちは勢いづいて、次々に手が挙がります。
「肉!」
「うーん、惜しいっ!」

「お寿司?」
「あー、惜しいなー」

「ケーキ?」
「惜しい!惜しい!近くなってる!」


…という具合に、
正解のちまき、柏餅に至るまで、
子どもたちの回答が正解から遠くても、
先生は「惜しい!」とおっしゃるのです。

私にとっては目からウロコでした。
先生が「惜しい」と言うことで、
答えた子どもは不正解であっても、
惜しいところまでは到達できた!という
喜びと自信が得られて、笑顔でいられる。

周りの子どもたちも、
その子が答えてくれたことによって、
「こうして、みんなで答えをどんどん出していけば、
みんなで正解に近づける!」ことに気づきます。

相乗効果で、どんどん楽しく喜びになっていきます。


考えてみれば、
答えを考えることも
答えを言ってみたことも、 
それまでよりも正解に近づいているから、
「惜しい」。


先生が結果だけにとらわれて、
正解でなければ全て
「間違っている。」と返事をしてしまえば、
子どもたちの意欲は育ちませんし、
深く傷つき、もう二度と
答えを口に出さなくなるかもしれせん。

それは、大人でも同じだと思います。

自分には間違っているように見えることでも、
大きな視点からは、「惜しい」。

…今も鮮明に記憶に残っているエピソードです。

 

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